EHDとElectrostaic 推進装置の駆動のための電源として、従来、一定強度の連続波（CW)高電圧が用いられてきた。
一方、推進力の発生原理について、静電気力のみでなく磁場が推力に影響するという理論と電源電力が減少する実験結果が１部で示されている。
我々は、大きな磁場を装置に発生させるため１０−数１００Hzの中繰返し超高速(nsオーダ）立ち上がり電圧パルスを発生させる電源開発を行い、このシステムをEHD推進デバイスに利用して推進力発生について調べた。EHD推進デバイスのパルス駆動実験を行い、パルス駆動のほうがCW駆動よりも電源電力を大幅に減少することを明らかにした。パルス高電圧印加時の大きな推力の発生をすでに確認済みである。
図に推進器にパルス高電圧を印加する方法について述べる。この方法は、すでに実験で確認済みである。
下部には外部にコンデンサが付いており、継続的に充電が行われる。コンデンサには静電エネルギーが蓄積される。ある程度の充電後、この蓄積されたエネルギーを瞬間的(nsオーダ)に推進器に移行させ、これを繰返し行う。この時、推進器には立ち上がり時間の早い高電圧パルスが発生し、磁場も周囲に発生する。
実施例
高繰返し高電圧パルスで駆動するEHDデバイス動作試験の動画１例
EHD3.mp4 へのリンク
EHD4.mp4 へのリンク
参考文献
1) Taku Saiki, “High-voltage Pulse Generation Based on Relaxed Self-Excited Oscillation Using Electrostatic Induction in External Capacitors”, Int. J. of Electrical Components and Energy Conversion (2019), in press. [arXiv:1806.08905] 2018 June 23, 4page
Abstract
Simple method of producing high voltage pulses with short rising times based on electrostatic induction in external capacitor is proposed. The circuit has simple structure and contains minimum number of parts. Sawtoothed high voltage pulses with short rising times and low repetitive rates of a few 100 Hz was generated in experiments. Moreover, it was confirmed that amplification of output voltage by EHD electricity generation using jet flame resulted in low electricity consumption and high repetition rates.
2) 佐伯 拓，
“外部コンデンサを用いた鋸歯状高電圧パルスの発生"
Generation of Sawtooth High Voltage Pulses Using External Capacitor”,
第７９回応用物理学会秋期学術講演会、２０１８年９月, 名古屋, 名古屋国際会議場
